MBCニュース
全国の産地で栽培されている話題の作物をご紹介いたします。

MBCニュースとは
1986(昭和61)年1月、「丸和の動きや方針、技術情報など知らせてくれるニュースのようなものが欲しい」との要望に応え、広報部(当時)が担当して企業広報誌「MBCニュース」第一号を発刊致しました。経営方針や新製品情報、業界の動向などを中心に発行し、2004年9月発行(第70)号をもって、その機能を本ホームページに移行しました。
ここでは、当時より続く連載企画「話題の作物を訪ねて」を掲載し、全国の産地で栽培されている作物をご紹介させて頂きます。
茨城県八千代町の「はくさい」

鍋料理から漬物、はたまたキムチやクリーム煮など、和食に留まらない幅広い料理で楽しませてくれる『はくさい』。茨城県は全国有数の生産量を誇る大産地。中でも栽培が盛んな秋冬はくさいは、霜に当たると繊維が柔らかくなり甘みが増すので、鍋料理には欠かせない野菜であることは間違いありません。
今回訪問したJA常総ひかり管内は県内でも特に栽培が盛んな地域です。早速、同JAの富田課長と福田補佐に話を伺うと「当地での栽培は1966(昭和41)年頃より、消費地である首都圏に近いことや野菜需要の増加から本格化しました。今秋冬作期(2019年10月~2020年3月)は約33,000tの出荷を予定しています。前年を少し上回る程度の量が確保できそうです。現在は福島県や新潟県、京浜地域、大阪方面にまで出荷しています。各地で味わってもらえるのは嬉しいことです」
秋冬作栽培は、8月初旬からは種を始め、同月中下旬頃より本圃に定植、早生品種では10月中旬頃から収穫を開始し、時期を少しずつずらしながら翌年2月~3月頃まで収穫が続きます。主な病害虫は「虫害はアブラムシ、コナガ、ヨトウムシが問題です。病害はべと病や白斑病が発生しますが、近年問題なのは黒斑細菌病です。台風による泥水の跳ね上がりが発生原因となるので、最近の気候変動には頭を悩まされています」とのこと。
最近の大きな話題として「先日行われた皇位継承に伴う儀式の大嘗祭(※国と国民の安寧や五穀豊穣を祈って行われる宮中祭祀)において、当JAの部会長が丹精込めて育て上げたはくさいが献上されました。皇室の方々にも喜んで頂けたのではないかと思うと、私達も非常に誇らしく思います」とまるで自慢の息子が褒められたような笑顔が印象的です。
「生産者の皆さんが心を込めて栽培した、我が子のように愛情を注いで育てたはくさいを、もっと多くの方に食べてもらいたいです」と将来の期待を最後に語ってくださいました。
(2020年1月掲載)
- MBCニュース バックナンバー
- 茨城県八千代町の「はくさい」
- 愛知県知多半島の「ふき」
- 長野県塩尻市洗馬の「レタス」
- 広島県尾道市因島の「はっさく」
- 北海道十勝地域の「とうもろこし」
- 群馬県北毛地域の「枝豆」
- 宮城県石巻市の「河北セリ」
- 神奈川県三浦市の「だいこん」
- 大分県の「大分白ねぎ」
- 熊本県八代市の「晩白柚」
- 北海道浦臼町の「ワイン専用品種ぶどう」
- 愛媛県の「甘平(かんぺい)」
- 埼玉県本庄市の「ロマネスコ」
- 広島県尾道市の「広島わけぎ」
- 三重県長島地区の「三重なばな」
- 茨城県行方市の「チンゲンサイ」
- 北海道和寒町の「かぼちゃ」
- 熊本県熊本市の「すいか」
- 香川県坂出市の「金時にんじん」
- 千葉県白井市の「梨」
- 山形県村山地域の「食用菊」
- 千葉県柏市の「かぶ」
- 山口県の「はなっこりー」
- 栃木県小山地区の「ハトムギ」
- 静岡県浜松市の「エシャレット」
- 北海道本別町の「あずき」
- 宮崎県の「日向夏」
- 山形県天童市の「ラ・フランス」
- 長野県須坂市の「ナガノパープル」
- 高知県の「文旦」
- 鳥取県鳥取市福部町の「砂丘らっきょう」
- 福岡県八女地域の「八女茶」
- 富山県の「チューリップ」
- 青森県田子町の「にんにく」
- 北海道十勝地域の「十勝川西長いも」
- 徳島県鳴門地域の「なると金時」
- 鹿児島県志布志市の「ピーマン」
- 愛知県西三河地域の「いちじく」
- 福島県田村地域の「エゴマ」
- 長野県中野市の「えのきたけ」
- 岡山県南部の「千両茄子」
- 沖縄県の「マンゴー」
- 栃木県上都賀地域の「ニラ」
- 福岡県八女地域の「キウイフルーツ」
- 高知県の「ショウガ」
- 静岡県遠州地域の「メロン」