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仕事を知る

プロジェクトストーリー

現場第一主義で培った経験を信じ、奔走した製品開発ストーリーです。

「日本の大豆生産に貢献したい!」という一心で、
前代未聞の製品を世に送り出したチャレンジャーたち

アタックショット乳剤開発プロジェクト開発本部 × アグロ事業部

人が媒介することで海外から入ってきた植物が、日本で野生化して繁殖すること──それが「帰化植物」の定義です。中でも、大豆畑に入り込んだ「帰化アサガオ」は防除が難しく、全国各地の大豆作において被害を及ぼし始めていました。その課題を解決するために、丸和バイオケミカルが7年間かけて開発した除草剤が、「アタックショット乳剤」です。今回は開発担当のU.M氏と営業担当のT.K氏に、当時を振り返ってもらいました。

開発商品のご紹介

大豆畑にはびこる雑草を狙い撃つ!アタックショット乳剤

2011年開発開始、2018年登録・販売を開始した、大豆畑で使用するための除草剤。それまでの先行剤だけでは防除することが非常に困難だった「帰化アサガオ」などに有用な対策剤として、大きな注目を集めている。

チームメンバー

開発本部本部長U.M1995年 入社

高校時代にポテトとトマトの細胞融合により作られたポマトのことを知り、農業に貢献したいとの想いで農学系の大学に進学し、大学では「遺伝育種学」を専攻。農業に関係する仕事を志し、研究職や開発職を中心に就職活動をする中で、大学で開催された企業説明会をきっかけに入社を決意。現在は開発本部長として製品開発とそれに関連する3つのグループを管理している。

アグロ事業部東京第1営業所 所長T.K2009年 入社

経済学部出身。営業職を中心に就職活動を行う中で、活躍のフィールドとして丸和バイオケミカルを選択する。入社後、半年間の研修を経て、大阪営業所に配属。近畿・中国・四国エリアを6年間担当したのち、本社へ異動に。現在、東京第1営業所の所長として部署を牽引している。

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開発のはじまり
すべては「農家さまのために」

大豆農家さまにとって雑草は常に悩ましい存在で、中でも帰化アサガオはツルが巻きついてしまい取り除きにくく、やっかいな存在となっていました。

以前、国や県が発表したレポートでも問題視していましたもんね。

そう。
それを読んで「これは今後、より深刻化するな」とピンときたんです。

U.Mさんが開発に取り組む上で大切にしていることって何ですか?

ちょっとカッコよく言うと「5年から10年先の現場課題を見据えて開発すること」。
だから、「今こそこの問題に取り組むべきタイミングだ」と思えたんだと思います。

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丸和だからチャレンジできた仕事

先行剤は、大豆の生育期に使用できる画期的な剤ではあったものの、難防除の帰化アサガオに対しては、先行剤だけでは必ずしも十分とは言えない状況でした。そこまで現場が困っているのだったら今回は、少しくらい薬害症状が強く出ても効果を優先すべきだと考えました。

営業としては、正直、薬害症状が出る薬はすごく売りにくいんですけどね……(笑)

でも、ウチの営業は自分達で現地試験にも取り組んでくれるから、自分の言葉でお客さまにメリット・デメリットを説明できる。それだけ、開発に携わっている私たちは営業のみなさんのことを信じているんです(笑)

ありがとうございます。でも、薬害症状が強くても……って、画期的ですよね。

一般的な企業なら消極的になるのが当たり前だと思うので、チャレンジングな丸和でなかったら実現できなかったと思います。うれしかったのは、社内でサポートを得られただけでなく、国や県の公的試験機関が「薬害症状が強くても大豆の収量安定のために必要だ」とプロジェクトを組んでくれたこと。アタックショット乳剤が、対外的に初めて認められた瞬間でした。

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販路拡大のキーワードは
「三位一体」

営業は販売の2~3年前から現地で試験を行いながら、販売に備えて知識を蓄えていました。アタックショット乳剤は薬害症状が“必ず”出る、癖のある薬剤。導入メリットを伝えるための説明は、通常よりもかなり丁寧に行いました。

現在、アタックショット乳剤の全国各地での平均導入率は10%なのに、T.Kさんが担当している茨城県は33%!さすがです。

褒めていただけるのはうれしいですが、すごく照れくさいです(笑)

あと、帰化アサガオの見分け方シートなど、わかりやすい資料を作ってくれた「マーケティング部」のバックアップもありがたかったですね。

営業は代理店への販売がメインですが、マーケティング部による都道府県の指導機関を通じた展示圃試験は薬剤を広める上でかなり重要ですから。

アタックショット乳剤は、開発・営業・マーケティングが三位一体になって作った商品ですね。

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これからもお客さまと共に歩み続ける

思い切って聞きますが、クレームとかはありましたか?

結論としてはお客さまへの説明不足が要因だったのですが、「良い剤だと聞いていたから勧めていたのに、期待していた効果が出ないじゃないか!」と小売店の社長さんからクレームをいただいたことがありました。翌年は、そのお客さまと一緒に薬剤を散布して、ちゃんと製品の特性に納得していただけたので、良い関係性が続いています。ただ売って終わりじゃないのも、現場第一主義の営業活動をしているからこそだなぁ、と改めて感じました。

私も現地試験に協力してくださった農家さまとは、数年来にわたってお付き合いが続いています。自社の施設内だけでなく、現場で農家さまの声を聴きながら開発できるのは、開発者にとって最高の環境です。

開発の仕事に必要なことってなんでしょうか?ちなみに、営業に必要なのは「お客さま目線」だと僕は思っています。もちろん営業なので数字に対するこだわりは大事ですが、丸和に入社する方には、まずはお客さまの気持ちを優先してほしいですね。

開発も「お客さま目線」が土台となりますが、そこに付け加えるとすれば「好奇心」と「自己表現」かな。「他社がやっていないなら自分で実現しよう」という自己表現の気持ちは、私たちに絶対必要です。茨城県の阿見にある開発センターも移転して機能拡張しました。今まで以上におもしろい仕事ができそうです。

皆さまへのメッセージ

一般的には知られていませんが、日本の大豆農家さまにとって帰化アサガオとの戦いは本当に過酷なものでした。その状況を少しでも救いたいという一心で、丸和バイオケミカルはアタックショット乳剤を作り上げたのです。「開発方針について、最初からネガティブな事を会社から言われたことはない」とU.M氏が語るように、現場の意見を重視するポジティブな社風こそが“これまでにない商品”を生み出せた所以かもしれません。そんな大きくも自由なフィールドで活躍できる仕事って、なんだかワクワクしませんか?もしも興味が湧いたら、ぜひ丸和の選考を受けてみてくださいね!

※インタビューは2022年3月1日時点の情報です。

現場一人ひとりの声を大事にしているから
「やりたい」に挑戦できる。
成長できる。

\ 次はぜひ、あなたの声も聴かせてください /

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