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鹿児島県志布志市の「ピーマン」

鹿児島県志布志市の「ピーマン」

唐辛子の仲間であるナス科の『ピーマン』。中南米が原産地のピーマンが一般家庭の食卓に上るようになったのは、昭和25年以降と割と最近のことのようです。

今回訪れた鹿児島県志布志市では、昭和43年に生産農家12名、作付面積0.8haで栽培が始まり、5年後には冬春ピーマンの国の野菜指定産地となりました。その後、一時は生産農家が100名まで増えましたが、現在は69名、作付面積17.2haで産地が形成されています。

そお鹿児島農業協同組合の営農指導員の方とピーマン専門部会の山下部会長に話を伺うと、「第2次オイルショック以降生産者が減少し、平成2年に38名まで減りましたが今は増加し、作付面積も増えてきました。平成8年に設立された志布志農業公社が研修制度を導入し、新規就農希望者(Iターンなど)を積極的に受け入れた結果です。勉強熱心な方も多く、技術研究班が発足したりなど現在は非常に活気にあふれています」とのこと。

栽培に関して、「主要品種は鈴波で、実の付きが良く天候に左右されにくいのが特長です。病害虫に関しては、虫害だとアザミウマ類、病害ではうどんこ病と斑点病が問題です。病害は換気に気をつけ、湿度と乾燥のバランスを保つことで減らす努力をしています」。

現在の取り組みとして「地元の小学校で出前授業を行い、ピーマンのおいしさを伝えています。また社会科の授業の一環で産地を調べるためにと手紙をもらった横浜市の小学校とは数年前から交流を深め、産直給食で食べてもらうなど、消費者でもある子ども達と『顔の見える関係』を続けています」と、興味深い話を伺うことが出来ました。

今後の方向性はとの問いに、「まずは面積と販売額を維持し、産地を大切にしていきたいと思います。またJAそお鹿児島のマスコット『そお太くん』と部会員が一丸となって志布志のピーマンをアピールし、平成17年産の販売額である8億円を大きく上回る10億円を今年はぜひ達成したいですね」とのこと。ほかとは一味違った前向きな取り組みが、間違いなくこの産地を今後発展させるでしょう。

(2008年1月掲載)

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