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茨城県行方市の「チンゲンサイ」

茨城県行方市の「チンゲンサイ」

1972(昭和47)年の日中国交正常化以降に国内での栽培が始まったと言われているのが、中国野菜の中で最も身近な「青梗菜(チンゲンサイ)」。その濃緑色からは想像がつきにくいのですが、実は「白菜」の仲間だそうです。

2013(平成25)年の全国でのチンゲンサイの作付面積は2,380haで、そのうちの約4分の1(558ha)が茨城県で栽培されおり、全国1位の出荷量(11,600t)を誇ります。県内でも栽培が盛んな地域が今回訪れた茨城県行方(なめがた)市。2005年に麻生町・玉造町・北浦町が合併して誕生した市で、霞ケ浦と北浦という2つの湖に挟まれた農業の盛んな地域です。今回は行方地域農業改良普及センターの間庭主任とJAなめがたの坂本氏に当地での栽培状況について話を伺いました。

「今から30年ほど前、市場からの提案でメロン栽培に使用していたハウスの一部を利用して取り組み始めたのが始まりだそうです。当時はそのほとんどが『中華街』のある横浜方面の市場に出荷されていたとのことです。その後、平成になって出荷量が大幅に増え、産地として徐々に規模が大きくなっていきました。現在、当地の部会は部会員約80名で56haの栽培面積を誇ります。特に盛んなのは栽培発祥の地とされる北浦地区です。収穫量は10aあたり約2,400kgが平均的な栽培規模です」と坂本氏は説明してくださいました。

主な病害虫は「害虫としては5月ごろと秋に発生するキスジノミハムシ対策が重要です。特別栽培農産物の認証を受けているので、薬剤散布だけに頼らずネットを張るなどしてハウスへの侵入を抑えています。病害は白さび病などが問題となります」とは間庭氏の談。

産地としての将来を見据えてGAP(農業生産工程管理)をいち早く導入したり、生食用「サラダちんげん菜」や「スムージー」の提案を行うなど、拡販への意欲はどこよりも熱く、東日本大震災の風評被害で受けたダメージも吹き飛ばすかの勢いを感じさせられます。

(2015年1月掲載)

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