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宮崎県の「日向夏」

宮崎県の「日向夏」

九州の東南端に位置する宮崎県。県木の「フェニックス(カナリーヤシ)」を至る所で見かけるなど、この温暖で南国情緒豊かな地で『日向夏』は県の特産物として盛んに生産されています。

日向夏は1820年頃、宮崎市曽井の山中で真方安太郎氏が発見したといわれている宮崎県生まれの純国産果実。平成21年産の栽培面積は187ha、収穫量は2,719tと全国の生産量の約半分が県内で栽培されています。特徴的なのはその食べ方。白皮(アルベド)に甘みがあり果肉と一緒に食べられるので、リンゴのように皮を剥いて食せば他の柑橘にはない独特の食感と風味を、春~初夏にかけての爽やかな季節に堪能することが出来ます。

栽培概要について宮崎県総合農業試験場 亜熱帯作物支場の黒木技師に話を伺うと、「露地栽培の場合は5月上旬に開花し、翌年3月に収穫というのが一般的な作型です。特に忙しい季節は開花期で、これは日向夏が『自家不和合性』といって自分の花粉では果実が実らないため、人工受粉を行わなければならないためです。受粉樹に使われるのは『口之津41号』という品種で、ある程度の大玉となり、種も少ない実が育ちます」とのこと。

主な病害虫については「虫害はここ2,3年でアザミウマ類が多く発生している傾向があります。病害ではウイルス病の発生がありますが、病気に強い苗木であればそれほど大きな問題とならないので助かっています」。

今後の方向性はとの問いに宮崎県営農支援課の山口副主幹は「これからは県としてブランド化(※キャラクター:日向夏ちゃん)に力を注ぎ、贈答用だけでなく一般消費用やカットフルーツへの展開、食品メーカーとの協力で日向夏のラインアップを増やしていきたいです。また出荷量の8割が県内消費なので、今後は首都圏をはじめとする県外へと目を向け、多くの方においしさを味わってもらいたいですね」とのこと。日向夏のPRに日々勤しんでいる様子が目に浮かびました。

(2011年5月掲載)

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