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アトラクティブを用いた国土交通省NETIS（新技術情報提供システム）登録工法とは

2024.10.02

国土交通省NETIS（新技術情報提供システム）への登録内容

技術名称アトラクティブを用いた、特定外来生物（陸生植物）オオキンケイギク、オオハンゴンソウ、アレチウリ、ナルトサワギクの防除工法
NETIS登録番号CG-240004-A
登録年月日2024/07/08（R06/07/08）
アブストラクト（概要）
本技術は、アトラクティブ（選択性除草剤）の動力噴霧器等での散布によりオオキンケイギク等の特定外来生物を防除する工法で、従来は肩掛け式エンジン刈払機除草で対応していた。本技術の活用により、周辺環境への影響抑制、施工費の縮減や工期の短縮等が図れる。

登録された工法について

① 何について何をする技術なのか？

アトラクティブ（選択性除草剤）の動力噴霧器等での散布によりオオキンケイギク、オオハンゴンソウ、アレチウリ、ナルトサワギクなどの特定外来生物（陸生植物）を防除する工法。

② 従来はどのような技術で対応していたのか？

肩掛け式エンジン刈払機による機械除草。

③ 公共工事のどこに適用できるのか？

道路除草工事
堤防除草工事
公園除草工事

④ どのような雑草に効果があるのか?

アトラクティブは選択性除草剤であり茎葉や根部から吸収され、広葉雑草に効果が高いです。
法面保護に不必要な広葉雑草を選択的に防除することにより、法面保護に有効なイネ科植物に植生を転換することが可能です。
日本芝の農薬登録を取得しているので、公園などの芝地での使用が可能です（農林水産省登録第22342号）。

新しい技術に期待される効果は?（新技術活用のメリット）

動力噴霧器等による薬剤散布は肩掛け式機械除草より作業が容易で、集草・搬出・処分作業も軽減されるため、作業人数の削減と作業時間が短縮されることから、経済性・施工性の向上と工程の短縮が図れます。
肩掛け式機械除草による飛び石等の安全に対するリスクや、刈刃接触・振動障害による事故や障害のリスクが無くなるため、安全性の向上が図れます。
従来は毎年の刈取りと再生を繰り返していた特定外来生物（陸生植物）が駆除され、法面保護に有効な大型化しないイネ科植生が主流になるため、景観向上が図れ、外来生物による周辺環境への影響抑制が図れます。
雑草は刈取り数週間後には再生が見られるため、早い時期の刈取りでは夏場に再び繁茂してしまいます。薬剤を吸収した個体は根まで枯れるため、ほとんどが再生しません。このため、気温の高い時期の作業が回避でき、作業環境の向上が図れます。
特定外来生物の植物19種のうち、川岸や水辺、湿地等に主に繁殖する植物以外の陸生植物はオオキンケイギク、オオハンゴンソウ、アレチウリ、ナルトサワギクの4種類ですが、これらすべてに効果が大きいということが特徴です。

活用効果の根拠

基準とする面積：1000㎡

	新技術	従来技術	向上の程度
経済性	16,958.44円	141,860円	88.05%
工程	0.13日	1.07日	87.85%

施工方法

１．準備工

周辺作物や人家等の確認
施工面積の確認
施工個所の雑草の草種の確認
薬剤調合準備：面積当たりの薬量及び散布用の水を計量する
薬剤調合：計量した水を少し取り、アトラクティブを溶かす（一時撹拌）
薬剤調合：水に溶かした薬剤を散布予定の水に投入し、よく撹拌する（二次撹拌）

２．本体工

動力噴霧器等を使用して雑草に均一に散布する
※茎葉や土壌表面より吸収されて効果を発揮するので、散布ムラが無いように均一に散布する

３．後片付け工

使用した機材の水洗い
※洗浄水は、用水路や河川、池などに流入しないように注意する
動力噴霧器やタンク等の積み込み搬出

アトラクティブのオオキンケイギクに対する効果確認試験

〇休眠期試験散布日：2022年2月25日
調査日：2022年4月21日、2022年5月17日
〇開花期試験散布日：2022年5月20日
調査日：2022年6月21日、2022年8月24日
場所：静岡県静岡市
薬剤処方：アトラクティブ　0.06g/㎡　それぞれ1回散布
サーファクタントWK　1000倍加用　散布水量200㎖/㎡
結果：3ヶ月以上再生がないことを確認した
アトラクティブのオオキンケイギクに対する効果確認試験