ハーモニーDF

麦畑における「ハーモニーDF」の効果的な使い方②

2026.03.18

今回は近年各産地で問題となっている雑草の生態と「ハーモニーDF」の試験結果および効果的な使い方について解説します。

イヌカミツレ

分類:

キク科 コシカギク属

植生:

秋に出芽しロゼット状で越冬、一部は春にも出芽。秋に出芽した個体が越冬後、翌春に強害化することが麦畑での主因とされています。
主に寒冷地の麦作圃場で問題となっており、繁茂すると大きな減収を引き起こします。

イヌカミツレ

防除のポイント

  1. 秋発生個体を越冬させないことが最重要…越冬個体が春に強害化
  2. 発生初期に早めの防除…春になると大型化し防除が困難
  3. 1回処理では不十分、体系防除が必要…越冬個体の被害抑制と春出芽の種子量減

ハーモニーDFの試験結果及び効果

試験場所、年次:

丸和バイオケミカル(株)開発センター(2019年)

区制および反復:

1区1ポット 3反復

薬剤処理日:

2019年5月13日

試験区:

ハーモニーDF 7.5g/10a単用
ハーモニーDF 7.5g/10a サーファクタント30 1000倍添加
無処理

処理時の雑草葉令:

3~4葉期(草丈10㎝程度)

調査日:

2019年6月24日(薬剤処理42日後)

試験結果:

ハーモニーDF 7.5g/10a処理はイヌカミツレの3~4期処理において効果的な除草効果を示した。また展着剤サーファクタント30の添加により除草効果が高まった。

イヌカミツレへのハーモニーDFの試験結果及び効果

ミチヤナギ

分類:

タデ科 ミチヤナギ属

植生:

主な発生は晩冬~早春だが、暖地の麦作ではは種後しばらくしてから発生が目立つ遅発生型が目立つまた、タデ類の特徴として発生が揃わずだらだらと出芽する。年次や気象条件によって発生量の年次間差が大きい雑草です。

ミチヤナギ

防除のポイント

  1. 発生が遅い・・・は種後の土壌処理剤では取りこぼすことが多い
  2. 地表を這う生育型・・・薬剤がかかりにくい。見逃されやすく大型化
  3. 発生が揃わない・・・一発処理での防除が難しい

ハーモニーDFの試験結果及び効果

試験場所、年次:

佐賀県鳥栖市現地試験圃場(2021年)

作物:

小麦

対象雑草:

ミチヤナギ(ノミノフスマ)

区制:

10㎡/区

薬剤処理日:

2021年2月25日

試験区:

ハーモニーDF 5g/10a単用
ハーモニーDF 5g/10a+サーファクタント30 1000倍添加
ハーモニーDF 10g/10a単用
ハーモニーDF 10g/10a+サーファクタント30 1000倍添加

調査日:

3月26日(処理29日後)

調査方法:

草種ごとに地上部生体重(g/㎡)を測定。

試験結果:

ハーモニーDF 5g/10a処理、10g/10a処理はミチヤナギ、並びにノミノフスマの期処理において安定的な除草効果を示した。特に展着剤サーファクタント30の添加により除草効果が高まった。

草種別残草量(g/㎡)及び無処理比(%)
試験薬剤 雑草名 残草量 無処理比
ハーモニーDF 5g/10a ミチヤナギ 226g 68.9%
ノミノフスマ 5g 1.5%
ハーモニーDF 5g/10a
サーファクタント30 1000倍
ミチヤナギ 32g 9.9%
ノミノフスマ 3g 0.9%
ハーモニーDF 10g/10a ミチヤナギ 76g 23.2%
ノミノフスマ 2g 0.8%
ハーモニーDF 10g/10a
サーファクタント30 1000倍
ミチヤナギ 15g 4.5%
ノミノフスマ 2g 0.6%
無処理 ミチヤナギ 328g 100.0%
ノミノフスマ 310g 100.0%

ミチヤナギへのハーモニーDFの試験結果及び効果

アメリカフウロ

分類:

フウロソウ科 フウロソウ属

植生:

秋に発芽しロゼット状で越冬、2~4月頃に急速に大型化し、麦の分げつ・生育を阻害する。暖地圃場で特に繁茂しやすい。
種子を遠方へ飛散させるため発生域の拡大が早い。

アメリカフウロ

防除のポイント

  1. 越冬個体を作らせない・・・土壌処理剤の防除が基本
  2. 発生個体はロゼット期~立ち上がり初期に防除・・・初期の茎葉処理散布
  3. 結実させない・・・埋没種子量増加、発生域が急速に拡大

ハーモニーDFの試験結果及び効果

試験場所、年次:

福岡県久留米市現地圃場(2023年)

作物:

小麦

対象雑草:

アメリカフウロ

区制:

2,3㎡(2反復)

薬剤処理日:

2023年2月8日

試験区:

ハーモニーDF 5g/10a単用
ハーモニーDF 5g/10a+サーファクタント30 1000倍添加
ハーモニーDF 10g/10a単用
ハーモニーDF 10g/10a+サーファクタント30 1000倍添加

処理時の葉令(草丈):

アメリカフウロ5~6葉期(5㎝程度)

調査日:

4月9日(処理60日後)

調査方法:

草種ごとに地上部生体重(g/㎡)を測定。

試験結果:

ハーモニーDF処理は各試験区ともに高い除草効果を示した。アメリカフウロに対しては5g単剤処理でも十分に高い除草効果を示した。

草種別残草量(g/㎡)及び無処理比(%)
試験薬剤 残草量 無処理比
ハーモニーDF 5g/10a 3.5g 3.8%
ハーモニーDF 5g/10a
サーファクタント30 1000倍
2.5g 2.7%
ハーモニーDF 10g/10a 0.1g 0.1%
ハーモニーDF 10g/10a
サーファクタント30 1000倍
1.0g 1.1%
無処理 91.8g 100.0%

アメリカフウロへのハーモニーDFの試験結果及び効果

トゲミノキツネノボタン

分類:

キンポウゲ科 キンポウゲ属

植生:

麦播種後の12月上旬から発生が本格化し1月中旬までに90%以上が出芽
2月まではロゼット状で越冬し3月以降に急激に地上茎が伸長。土壌中での趣旨生存期間が非常に長く、一度多発すると長期戦となる典型的な強害雑草。
西日本、特に九州北部などの水田後の麦圃場で問題化。

トゲミノキツネノボタン

防除のポイント

  1. 1月中旬までの発生個体を確実に抑える
  2. 耕種的防除による発生量を減らす工夫・・・播種時期を遅らせると発生減少
  3. 体系防除が前提・・・初期葉齢での茎葉処理体系

ハーモニーDFの試験結果及び効果

試験場所、年次:

山口県山口市現地圃場(2013年)

作物:

裸麦

対象雑草:

トゲミノキツネノボタン

薬剤処理日:

2013年1月31日、2月14日、3月5日

試験区:

ハーモニーDF 5g/10a
ハーモニーDF 10g/10a

調査日:

2013年4月15日(残草量調査)

試験結果:

ハーモニーDFの5g/10a処理、10g/10a処理はトゲミノキツネノボタンの生育期処理において安定的な高い除草効果を示した。生育初期の段階での処理が一番高い効果を示した。

トゲミノキツネノボタン乾物重

まとめ

ハーモニーDFは麦作圃場において問題となっている雑草に対して高い効果が認められています。また、除草剤専用展着剤サーファクタント30の添加により、防除効果がより安定することが確認されています。是非、ハーモニーDFを麦作の生育期雑草防除にお役立てください。

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