かさ枯病(やや病勢が進展したパッチ①)

かさ枯病

2023.07.05

病原菌:Pseudomonas syringae pv. atropurpurea

シュードモナス・シリンゲ・パソバー・アトロパープレア

かさ枯病発生消長

発生部位 葉身

発病適温 15~20℃

発生動向

  冷涼期に発生する。ベントグラス,ブルーグラス,ライグラス等寒地型芝草の病害であるが,最も問題となるのはベントグリーンでの発生である。

初発のでかたと被害

  直径数㎝~30㎝程度の円形または不定形で,黄褐色から褐色を呈する。

多発時の被害

  パッチが拡大,融合し,不定形となる。罹病芝は褐変,枯死する。

診断のポイント 

  罹病葉が葉先から黄化,褐変症状を呈したり,無色~褐色の水浸状病斑を形成するのでルーペで観察する。また,赤褐色~黒褐色の壊死斑が見られることもある。壊死斑の周囲には黄色~橙色の壊死斑が形成されるが,低く刈り込んだグリーンではわかりにくい。

丸和バイオケミカル()の取扱薬剤

  モノドクターフロアブル,グリーンドクターⅡ,アグリマイシン-100(生産圃場)

かさ枯病(やや病勢が進展したパッチ①)

かさ枯病(やや病勢が進展したパッチ①

かさ枯病(やや病勢が進展したパッチ②)

かさ枯病(やや病勢が進展したパッチ②)


かさ枯病(発生初期のパッチ①)

かさ枯病(発生初期のパッチ①)

かさ枯病(発生初期のパッチ②)

かさ枯病(発生初期のパッチ②)


かさ枯病(淡褐色、小型パッチ①)

かさ枯病(淡褐色、小型パッチ①)

かさ枯病(淡褐色、小型パッチ②)

かさ枯病(淡褐色、小型パッチ②)


かさ枯病(直線上に形成されたパッチ)

かさ枯病(直線上に形成されたパッチ)

かさ枯病(無色の水浸状病斑)

かさ枯病(無色の水浸状病斑)


かさ枯病(無色の水浸状病斑)

かさ枯病(褐色の水浸状病斑)

かさ枯病(水浸状病斑が縦方向に拡大している)

かさ枯病(水浸状病斑が縦方向に拡大している)


かさ枯病(病斑の周囲にハローが形成される①)

かさ枯病(病斑の周囲にハローが形成される①)

かさ枯病(病斑の周囲にハローが形成される②)

かさ枯病(病斑の周囲にハローが形成される②)


 

 

文・写真:
丸和バイオケミカル(株)開発本部 顧問

農学博士 田中明美(たなかあけみ)

1963年生まれ
1985年に香川大学農学部を卒業後,香川大学大学院農学研究科,愛媛大学大学院連合農学研究科に進み,1993年2月に博士(農学)取得。
1993年4月より,香川大学名誉教授 谷利一博士のもとで緑地科学研究会 主任研究員として芝草病害に関する研究・調査に従事する。谷博士の逝去後は(有)緑地科学研究会を設立し,2018年5月まで代表取締役として活動した。
2018年6月より丸和バイオケミカル(株)開発本部 技術顧問として,芝草病害に関する研究および芝草殺菌剤の開発に関わっている。

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