アプローチBI


機能性展着剤

展着剤 農耕地/緑地管理

アプローチBIはこれまでの展着剤と異なり、より積極的な作用をもったスプレー・アジュバント(機能性展着剤)です。農薬の散布液に加用することによって、その薬効を安定させ、いっそう確実にするためのものです。

登録番号
第15763号
有効成分
ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル50.0% (イソプロピルアルコール20~30%含有)
毒性
普通物
有効年限
5年
性状
淡黄色澄明液体
RACコード
-
お問い合わせ
お電話
アグロ普及部
03-5296-2345
ユニカス・マーケティング部(芝等)
03-5296-2355


基本情報・適用表

対象作物名

りんご、ぶどう、稲、麦類、果樹類、野菜類、花き類、いも類、豆類、茶、芝等、非選択制除草剤の登録内容の作物

登録内容(適用表)

適用農薬名 作物名 散布液10ℓ当り使用量 使用方法
NAC水和剤(摘果剤) りんご 10~50mℓ 添加
メピコートクロリド
ジベレリン
ぶどう
殺虫剤、殺菌剤 稲、麦類、果樹類、
野菜類、花き類、茶、芝等
10mℓ
野菜類、いも類、豆類 5mℓ
ジクワット、パラコート、
DCMU、ターバシル、ブロマシル等の
非選択性除草剤
非選択性除草剤の登録内容の作物 10~20mℓ

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注意事項

  • 本剤を添加する適用農薬の使用方法を遵守するとともに、次のことに留意してください。
    • 適用農薬の使用上の注意事項に、薬害の生じやすい作物、気象条件などが記載されている場合には、本剤の使用をさけてください。
    • 作物の幼苗期、高温時など、一般に薬害の生じやすい条件では、本剤の使用をさけてください。
  • ジベレリン剤に添加してブドウに使用する場合には、ジベレリン剤の使用方法及び使用上の注意事項を遵守するととも、に次のことに留意してください。
    • サビ果の発生しやすい条件の時(樹勢の弱い木、開花時期が長びく場合、開花前に雨が多い場合等)には本剤の添加量を少なめにしてください。
    • サビ果の発生が多くなるおそれがあるので、ジベレリンによる果粒肥大促進を目的とした処理(又は幼果に対する処理)には本剤を添加しないでください。
    • 雨等によりジベレリンの再処理を行う場合は、本剤を添加しないでください。
    • ジベレリンの再処理を行わなかった場合や無種子化処理が遅れた場合には、本剤の添加により果房の伸長がやや抑制されることがあるので、使用適期を失しないように十分注意してください。
  • ジチアノン水和剤には薬害を生じるおそれがあるので本剤を添加しないでください。
  • 適用作物群に属する作物または、その新品種に本剤を初めて使用する場合、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることをおすすめします。
  • 散布器具や容器はよく洗浄し、洗浄廃液は直接河川や用水路に流さず、環境に影響を与えないよう適切に処理してください。
  • 本剤の散布の際には、農薬用マスク、手袋等を着用し、散布液を吸い込んだり浴びたりしないように注意し、作業後は顔、手足などの皮ふの露出部を石けんでよく洗い、うがいをしてください。
  • 本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。使用後は洗眼してください。
  • 危険物第4類第2石油類に属するので、火気のある所での本剤の調合及び使用を行わないでください。
  • 本剤は通常の使用において、自動車の塗装等に影響を与えることはありませんが、希釈前の原液は塗装表面の剥離などの影響を及ぼすことがあるので、薬剤調合の際には十分注意してください。
  • 空ビンは圃場等に放置せず、環境に影響を与えないよう適切に処理してください。

【その他使用上のポイント】
キノキサリン系、ストロビルリン系、アニリド系薬剤に添加すると薬害を生じるおそれがあるので十分注意し、使用に当たっては事前にその適否を確認してください。病害虫防除所等関係機関の指導がある場合にはそれに従ってください。

保管:密栓し、火気をさけ、食品と区別して、直射日光のあたらない冷涼な場所に保管してください。

  • 本剤の使用に当たっては、必ずラベルをよくお読みください。また使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けていただくよう、お願い申し上げます。

特長

農薬が作用をおよぼす部分に薬液をすばやく、的確に到達させ、薬効を安定させます。

アプローチBIの浸透のメカニズム

農薬の粒子を細かくしてクチクラクラックの割れ目及び気孔から農薬を浸透させる。ワックスを溶かさないので展着剤そのものの薬害がない。

アプローチBIの浸透のメカニズム

アプローチBIの浸透のメカニズム

とくに付着性、浸透性にすぐれていますので、効果にムラがなくなります。





その他・事例

アプローチBIの作物に対する安全性

適用作物に優しい展着剤です

一般展着剤は、おおむね5000~10000倍の使用量です。これに対し、アプローチBIは200~1000倍という高濃度ですから作物への薬害の心配はごもっともです。しかし、大豆の幼葉に対するアプローチBI単用の試験例に見られるように、薬害は認められませんでした。

アプローチBI

アプローチBI

5%は20倍。
こんな高濃度でも薬害はみられません。

A展着剤(エーテル系)

A展着剤(エーテル系)

一般展着剤の場合、1000倍(0.1%)で
すでに葉やけを生じています。

試験方法

  • 品種:奥原早生
  • 栽培条件:温室栽培、播種5/10、定植5/13
  • 薬剤処理5/28
  • 処理時の葉数:2~3葉期
  • 散布量:30cc/1区3株

(花王和歌山研究所)

アプローチBIのネギ試験データ

ネギのさび病防除試験

供試薬剤 使用濃度
希釈倍率
平均(第3葉、第4葉の平均値)
マンゼブ水和剤
アプローチBI
600
1000
発病葉率 78.0%

発病度 15.6%

マンゼブ水和剤
陰イオン性展着剤A
600
1600
発病葉率 95.0%

発病度 25.2%

マンゼブ水和剤 600 発病葉率 100.0%

発病度 62.2%

無散布 発病葉率 100.0%

発病度 97.6%

(鳥取県野菜試験場西伯分場)



よくあるご質問

アプローチBI とはどんな展着剤ですか?

植物表面をぬらす力に加え、植物中に薬剤をしみこます力を備えた機能性展着剤(アジュバント)です。薬剤をしみこます事により(1)薬剤の効果向上(難防除病害虫には特にお薦めします)、(2)残効性の長期化(散布回数の軽減)などの効果があります。

どのように使えばよいのですか?

殺虫剤・殺菌剤に使用する場合散布液に1,000倍で加用して使います。混用順序は水→アプローチBI→乳剤→液剤→水和剤。

1,000倍で使って本当に大丈夫ですか?

薬剤が葉から流れ落ちたり、薬害を起こす心配もありません。また殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植調剤いずれにも使用可能です。適用作物に安全性の高い展着剤です。

どのような仕組みで効果を上げるのですか?

薬剤の粒子をより細かくし、植物葉面のクチクラワックス層や害虫の気門にしみこませることができます。 その結果病原菌あるいは害虫に対する薬剤の到達及び浸透も増強され効果が上がります。

農薬の残留量を高めるおそれはありませんか?

農薬の使用基準を守って使用すれば問題ありません。複数の作物でアプローチBI加用試験を行ないましたが、農薬の残留を高める結果は出ていません。

散布後に雨が降った場合効果は?

耐雨性にも大きい効果があります。 アプローチBIの浸透力はきわめて短時間のうちに発揮され、その後の雨にはほとんど影響ありません。ジベレリンで6時間後の降雨の影響を受けないことが確認されています。

他に何か注意することはありますか?

適用農薬の使用条件を厳守して使用してください。 薬害のでやすい、または薬害事例のあった薬剤とは混用しないでください。 スルフェン酸系殺菌剤、ジチアノン水和剤、キノキサリン系、ストロビルリン系、アニリド系薬剤には薬害を生じる恐れがあるので使用しないで下さい。 その他ラベルに記載されている注意事項をよく読んでお使いください。


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