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岡山県南部の「千両茄子」

岡山県南部の「千両茄子」

「一富士二鷹三なすび」と、初夢に見ると縁起が良いと言われている茄子。この組み合わせは江戸時代初期にはすでにあったようで、語源についても徳川家康の好んだものだとか、縁起の良いものの語呂合わせなどの諸説が伝えられています。

原産国はインド東部と言われていますが、日本には中国から8世紀頃に伝わったと言われています。茄子は煮ても焼いても漬けても美味しく食べられるため、和・洋食から中華料理とどんな料理にも適した食材として利用されているのが特長です。

岡山県は「晴れの国おかやま」のキャッチフレーズが示すとおり、全国有数の晴天日の多いところ。なかでも今回訪問した県南部は、瀬戸内の温暖な気候風土や土質が千両茄子の生育に適した地域だそうです。

岡山市農業協同組合備南支所の矢吹主任に話を伺うと「この地区は児島湾の干拓地で、昭和38年に竣工した地域です。千両茄子の栽培は昭和44年に1ha、10戸の農家の方が始めたのが最初で、現在は29ha、約140戸の方々が取組み、平成17年度実績で約3,500tを主に関東や大阪の青果市場に出荷しています。一貫して『千両』という品種を栽培し、高度の栽培技術管理で最高品質の茄子を生み出し、全国に誇るブランド農産物として成長してきました」とのこと。

病害虫に関しては「虫害で問題なのはスリップス類やハモグリバエで、薬剤散布とトラップを利用してハウス閉めこみ期の前には処理します。汚れ防止のため、展着剤にスカッシュを使用する農家の方も多いですよ。また病害については、すすかび病の防除に苦慮しています」と話して下さいました。

現在、岡山県は冬春なす主産県協議会の一員として国産茄子の消費拡大に力を入れており、毎年4月17日(*よいなす)を「なすび記念日」として全国に向けてPR活動を展開しています。千両茄子の名が全国に広がる日が、近い将来必ず訪れることでしょう。

(2006年9月掲載)

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