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栃木県小山地区の「ハトムギ」

栃木県小山地区の「ハトムギ」

その名前からは麦の仲間と思われがちですが、植物分類上はトウモロコシに近い『ハトムギ』。漢方としては「ヨクイニン」と呼ぶそうで、この言葉を聞いてすぐに何かわかる方は、健康志向が強いのではないでしょうか。

ここ小山地区でハトムギ栽培が本格的に始まったのは1991(平成3)年のこと。当初は2名の生産者、わずか1.3haの作付で始まりましたが、18年後の2009(平成21)年には110haまで栽培面積が増加しました。今回は、この地でハトムギ栽培に魅了され、産地を牽引してきた株式会社髙田肥料店の髙田光紹社長に話を伺うことが出来ました。

「始まりは、水稲からの転作として取り上げられたのがきっかけです。当地は土地利用型農業に適しており、『米+大豆』などの二毛作も行われていましたが、連作障害の発生などから『米+ハトムギ』の栽培体系が試験的に導入され、その後徐々に浸透していきました。今では『表作がハトムギ、裏作が米』と言う生産者さんもいるんですよ」とのこと。

主な病害虫に関しては、「病害は葉枯病と黒穂病、虫害はアワノメイガやイネヨトウの発生が問題になりますが、適正防除に努め、被害を最小限に抑えています」と頼もしい発言。しかし、登録のある農薬が少ないため、「使用可能な農薬のバリエーションが増えることを期待しています」と弊社への要望も。

現在、小山市内の公立小中学校38校の学校給食に取り入れられ『地産地消』にも積極的ですが、「お茶や漢方といった用途以外での需要を増やしたいですね。現在は焼酎や味噌、アイスクリーム等がありますが、様々な効用を活かして美容目的の女性にもたくさん消費して頂けるよう、新たな加工品を模索中です」。

昨年発生した原発事故の風評被害も決して少なくないようですが、「産地の灯は絶対に消しません」と、自らを奮い立たせるかのごとく力強く語る髙田社長。その眼差しには、一点の曇りも見ることは出来ませんでした。

(2012年5月掲載)

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