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北海道十勝地域の「十勝川西長いも」

北海道十勝地域の「十勝川西長いも」

消化吸収に優れ、滋養強壮や夏バテ予防など機能性健康食品としても注目されている『長いも』。昔から「山薬(サンヤオ)」や「山うなぎ」と言われることからも、その効果が大きく期待できる数少ない作物です。

北海道内でも有数の産地である十勝管内は7JAで年間約17,000tを出荷し、国内における代表的な長いも産地です。今回は帯広市川西農業協同組合の藤岡係長に話を伺いました。

「平成18年に地域団体商標制度によって、『十勝川西長いも』として商標登録されました。この商標は十勝川西長いも運営協議会に所属する7JAより出荷されたものに限り使用可能です。また長いも洗浄選別施設がHACCP(危険分析重要管理点)の認証を取得し、食品衛生管理に細心の注意を払っています」。

作型や出荷状況ついては「5月の中旬から下旬にかけて種いもを植え付けます。収穫は同年の11月頃に秋掘りとして6割を、残りの4割は越冬させ、春掘りとして翌年4月頃に収穫して通年供給体制を確立しています。また近年は国内への出荷だけでなく、台湾など国外への輸出も行なっています」とのこと。

驚くべきは、そのウィルス病対策。「優良無病種いも確保のため、ウィルス病撲滅に全力をあげています。羅病株の共同抜取りや、ほ場検査の徹底を図るなどの対策だけに留まらず、羅病許容の上限を種いも段階で0.3%と設定するなど、高いレベルでの自主基準を設定しています。これらの取組みが産地としての独自性を表している部分だと思います」。

今後の方向性としては「今までの活動が評価され、昨年は農林水産祭の天皇杯を受賞することが出来ました。しかしそれに甘んじず、GAP(適正農業規範)の取得に向けた準備も始めています。今後は資材や肥料の高騰もありますので、より収益性を上げていくことが課題ですね」とのこと。たゆまぬ努力が着実に実を結ぶことを実証し続け、今後も更なる飛躍を重ねていくことでしょう。

(2008年9月掲載)

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